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『人生がときめく片づけの魔法』で変わった3つの考え方

 先日、こんまりこと近藤麻理恵さんの資産に関するニュースがTwitterに上がっていた。Netflixでもこんまりさんの動画配信が始まるなどますます影響力を増してきているように思う。

 私は比較的読書をする部類に入ると思うが、人生を変えたと思う本が2冊ある。その1冊が『人生がときめく片づけの魔法』である。購入したのは社会人2年目の飲み会帰りだったと思う。次の電車までの待ち時間にふと手に取った。当時、自己啓発本をよく読んでおり、冒頭の”片づけをしたあと、仕事も家庭も、なぜか人生全般がうまくいきはじめるのです”という文章が印象的だったのを覚えている。

 あの時、この本を手に取って本当によかったなと思うし、ぜひこの感動を他の人にも時間してもらいたい。片づけで人生なんて変わらないと思うかもしれないけど、是非とも読んでいただきたい。好きなものにだけ囲まれた人生というのは素晴らしいし、少なくとも家の中をそういう風にするのは自分次第なのだから。

  

1.捨てるという考え方が変わった

 本書を読んで変わった大きな価値観の一つは捨てるという考え方についてだ。捨てる時の判断基準として「ときめき」が大事だと述べており、この考え方が本書の根幹を為している。

 皆さんが何かを捨てる時、おそらくほとんど迷わないと思う。なぜなら、それが要らないものだからだ。使用済みのティッシュを捨てようか残そうかと迷う人はいないと思う(よほど節約家で再利用する人でない限り)。しかし、この「捨てる」という行為、”何となくある物”を捨てるか考えた場合、途端に非常に難しくなる。 

 家の中にある”何となくある物”は増えていく。例えば、昔着ていた服、昔遊んでいたゲーム、いつか使おうと思っている試供品。そして恐ろしいことに”何となくある物たち”はそこに置いてあるのに、認識されなくなっていくのだ。

 この”何となくある物”を捨てるかどうか向き合うことを知ったとき、自分はどれだけの物が見えていなかったのか気づいた。そして、この物たちに気づいたことでどれだけ物をないがしろにしてきたのかに気づいた。捨てずに持っているということを物を大切にしていると思う人もいるかもしれない。でも、そこにあることを認識すらしていない物を大切にしていると言えるだろうか。物が多ければ多いほど大切にするのは難しくなる。ぜひ、家にある物一つひとつの物を捨てるかどうか向き合ってみてほしい。捨てるのはもったいないと思うものはぜひ使ってあげてほしい。「捨てる」ことに向き合ったとき、きっと感じるものがあると思う。

 

2、しまうという考え方が変わった

 しまうという行為は簡単と考えている人が多いと思う。実際、簡単だ。コップをしまうのは簡単だし、洗濯物をしまうのも面倒だけど難しいことは要らない。では、なぜ散らかっていくのか。それは、しまう場所が決まっていないからというのが一つの理由だ。

 物一つ一つに置く場所を決めて毎回そこにしまえば、部屋は絶対に散らかることがない。そして、この毎回しまうということは習慣だ。片づけをすることで、生活にリズムができるし、この習慣を作って片づいた状態を保つことは自己肯定感を高めることにもつながると思う。

 そして、このしまうという行為は”いつか”やることではなく、”今”やることだ。帰ってきたとき、疲れてかばんを放っぽっていないだろうか。ジャケットをハンガーにかけるのを億劫がって、そこらへんに置いていないだろうか。私自身の経験だが、やるべき時にやらないとそれはストレスになる。ハンガーにかかっていないジャケットを見るたびに、やらないといけないと脳が認識し、ストレスを感じる。頭のどこかにやらなければいけないことがあるというのはストレスなのだ。物を片づけるときに片づけるだけでストレスは大きく減ると思う。そして、この小さな積み重ねがやるべきことを減らし自分がやりたいこと、やるべきことを明確にしていくと思う。

 

3、物に対する考え方が変わった

 私は物を人のように考えるようになった。片づけの話を友人にするとき、友人の数をに例える。Facebookで知り合いが仮に500人いても仲が良いのはせいぜい10人‐20人ぐらいだと思う。私は大学時代多くの友人と過ごしたが、卒業しても仲良くしているのは10人と少しである。久しぶりに連絡を取る友達ならもう少し増えるだろうがそれでも30人ぐらいだと思う。人間でもそれぐらいの人数としか深く付き合えないのだ。いくら物を大量に持っていてもその全てを好きでいることなんてできないと私は思う。

 そして、人は自分で付き合う人を選べるが、物は所有者のことしか選べないのだ。上記で触れた存在すら忘れられている物は自分の役目すら全うできていない。使われるためにこの世に生まれたのにも関わらず、存在すら認識されない。これがどれだけ哀しいことか。

 こんまり先生は、物をまるで人と接するかのように扱っている。こういう考え方はとても素敵だし、物を大事にする人になりたいと思った。実際、好きなものに囲まれていると物を大切にするようになる。人と同じで、人間が一度に多くの物を好きではいられないし、好きなものと嫌いな物は存在する。しっかりと自分でそれを認識して幸せな空間を作るのは自分にしかできない。そんな空間を作るやり方を教えてくれるのが『人生がときめく片づけの魔法』である。

 

 ここまで書いてきたが、実は昨年引っ越しをした。今家にある物は多くないが、なぜかしっくり来ていない。おそらく、片づけが完璧にできていないことが原因である。もう一度、本書を読み直して素晴らしい生活を手に入れたい。

 

 

人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法